じゅころぐAR

ARのブログ

ARKit/ARCore対応デバイス、対応機能一覧(2019/9)

先日のWWDC2019でARKit3が発表されました。
注目の新機能が追加された一方で、ARKitでデバイスによる機能差異が出てきており、どのデバイスを買えばいいのか悩むケースもあります。

その辺をいい感じにまとめたサイトが見つからなかったため、自分用に一覧にしました。
今後更新していくかは割と気分次第ですが、誤りとかあればコメント等で指摘頂けると幸いです。

ARKitとARCore比較

まず、ARKit3とARcore v1.9の主要な機能を比較します。
6DoFトラッキングやHitTest(空間との衝突判定)、Point Cloud(点群データ)の取得といったARの基本機能は除いてます。

ARKit3 ARCore v1.9
平面検知 Plane Detection Detected Plane
環境光推定 Light Estimate Environmental Light
画像トラッキング Image Tracking Augmented Image
物体トラッキング Object Tracking -
空間共有 World Map Cloud Anchor
顔認識 Face Tracking Augmented Face
モーションキャプチャ Body Tracking -
オクルージョン People Occlusion -

ARKit/ARCore共通で使える機能は、平面検知、環境光推定、画像トラッキング、空間共有となります。iOSとAndroidで空間共有を行う場合、ARCoreのCloud Anchorで実現が可能です。

ARKit3で追加されたモーションキャプチャ(Body Tracking)、オクルージョン(People Occlusion)は、2019年秋のiOS 13リリース後に一部の機種で使えるようになります。

方向性の違い

ARCoreは、より多くのユーザーが体験できることを優先し、多くのデバイスで標準として使える機能を優先して実装しているようです。
そのため、ARKitよりも新機能の実装が遅い傾向にあります。

ARKitは、iOS(iPadOS)を搭載した比較的新しいデバイスを対象にユーザー体験を最適化しており、OSアップデートのタイミングで新機能をリリースする傾向があります。

わかりやすい例が顔認識で、ARKitのFace TrackingはTrue Depthカメラ搭載のデバイスでしか動かないのに対し、ARCoreのAugmented Faceは機能は劣るものの単眼カメラで動作します。
また、最新のアップデートを見比べると、ARKit3はA12プロセッサでしか動作しない新機能を目玉として発表したのに対し、ARCore v1.9では目立った新機能はない代わりにソフトウェア的なアプローチで環境光推定や画像トラッキングの改善をアピールしました。

上記については、Googleは検索やマップといったサービスを多くのユーザーに使ってほしいAppleはApple製品を一定のサイクルで買い替えて欲しいといった立場の違いがあるため、方針としては明確に思えます。

ARKit

ARKit自体は多くのデバイスで使えますが、デバイスによって使える機能に差異が出てきています。

  • ARKitの利用にはA9以降のプロセッサが必要
  • Face Trackingの利用にはTrue Depthカメラが必要
  • Body Tracking、People Occlusionの利用にはA12以降のプロセッサが必要

対応デバイス一覧

全機種で利用可能なPlane Detection、Light Estimateは表から外しました。

iPhone

Image Tracking Object Tracking World Map Face Tracking Body Tracking People Occlusion
iPhone 6s/6s Plus - - -
iPhone SE - - -
iPhone 7/7 Plus - - -
iPhone 8/8 Plus - - -
iPhone X - -
iPhone XS/XS Max
iPhone XR
iPhone 11
iPhone 11 Pro/Pro Max

ARKit3発表時点の最新機種にあたるiPhone XS/XS Max、iPhone XRのみがARKitの全機能を利用できます。
iPhone XはTrue Depthカメラを搭載しており、Face Trackingが利用できますが、A11プロセッサのため、Body Tracking、People Occlusionは利用できません。

2019/9/11追記
XRの後継にあたるスペックのiPhone 11、最新機種となるiPhone 11 Pro/Pro Maxも全ての機能を使えます。

iPod

Image Tracking Object Tracking World Map Face Tracking Body Tracking People Occlusion
iPod touch 7(2019) - - -

WWDC2019の直前に発表された第7世代のiPod touchのみがARKitに対応しています。
A10プロセッサかつTrue Depthカメラ非搭載のため、一部機能は使えません。

iPad

Image Tracking Object Tracking World Map Face Tracking Body Tracking People Occlusion
iPad 5(2017) - - -
iPad 6(2018) - - -
iPad 7(2019) - - -
iPad mini 5(2019) -
iPad Air 2(2016) - - -
iPad Air 3(2019) -
iPad Pro(2015-2016) - - -
iPad Pro 2(2017) - - -
iPad Pro 3(2018)

ARKitの全機能を利用できるのは、True Depthカメラを搭載した第3世代のiPad Proです。
Face Trackingを諦めれば、第3世代のiPad Air、第5世代のiPad miniもほぼ全ての機能が使えます。

2019/9/11追記
第7世代のiPadはA10プロセッサのため、2019年モデルですがARKitで利用できる機能は制限されます。

ARKitまとめ

Face Tracking、Body Tracking、People Occlusionは、新しめの機種でしか利用できない点に注意が必要です。
消費者の買い替え周期を考えると、多くのユーザが使えるようになるのは1-2年後だと思います。

ARKitの開発がしたい、ARアプリを使いたいという方には、iPhone XS、iPhone XR、iPad Pro 3(2018)が推奨です。
ただ、いずれも10万円近い出費になってしまうので、Face Trackingを諦めて、iPad mini 5(2019)、iPad Air 3(2019)という選択もあります。64GBモデルであれば、5-7万円で入手できますし、iPadOSが登場したことで機能が見直されている点も魅力です。

ARCore

リリース当初は対応デバイスが一部に限られていましたが、発表から約2年で多くの機種が対応しています。

  • ARCoreを利用するにはAndroid 7以降の対応デバイスが必要
  • 対応デバイスについては公式のSupprted Devicesを参照
  • ARCore対応デバイスの中での機能差異はなし

対応デバイス一覧

公式に一覧があるため、そちらを参照ください。
ARCore supported devices  |  ARCore  |  Google Developers

ARCoreまとめ

ARCoreはデバイス間の機能差異がないため、基本的には好きなデバイスを利用できます。
ただ、今後を考えると、最新のAndroid OSにアップデートが可能なデバイスを選んでおいた方がベターかもしれません。

オススメはGoogleブランドかつPlayGroundが使えるPixel 3/3 XL、Pixel 3a/3a XLです。
特にPixel 3aはコスパがよく、私も一台購入して使っています

まとめ(2019/6)

ARの開発がしたい方へ

なるべく多くの機能が試せるデバイスを買って、色々触ってみましょう。
コスパが高いのは、iPhone XR、iPad Air 3、iPad mini 5のいずれか + Google Pixel 3aです。

ARのサービス利用を考えている方へ

現時点で多数のユーザーにサービスを提供したいのであれば、平面検知、画像トラッキング、空間共有を活かした機能がよいと思います。

数年後を見据えたサービスであれば、ARKit3で発表されたモーションキャプチャ、オクルージョンに要注目です。あくまで予測ですが、ARCoreでも近いうちに対応されそうな気がします。

ARを楽しみたい方へ

開発者向けと重複しますが、iPhoneならiPhone XR、AndroidならGoogle Pixel 3a、タブレットならiPad Air 3、iPad mini 5がオススメです。

一応宣伝しておくと、趣味で作ったARアプリがありまして、なるべく多くの人が楽しめるようiOS/Android両対応を前提に利用機能を選定しています。これは平面検知にフォーカスを当てて作っています。
ちなみに、実装が面倒で広告も課金要素も何も入れていない健全なアプリです。

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