Oculus Quest買ったのでシリーズ。UnityでVRアプリ開発の導入になります。
はじめに
Oculus Storeの審査は厳しく、個人開発者が気軽にアプリを公開することは難しいため、Oculus Storeでの公開を目指すのであれば、Oculus Goで開発してからQuestに移植するのがよいようです。
ただ、Questしか持っていなくても開発者モードで自作のアプリを実行することはできるので、趣味や展示、学習用途であれば問題なく使えます。
公開することが目的でアプリストアにこだわらなければ、WebVRでの実装も検討ください。
環境設定
Oculus Unity Getting Started Guideを参考に、セットアップしていきます。
Unityプロジェクトの作成
新規にプロジェクトを作成します。
UnityのバージョンはUnity2019.1.5f1、開発環境はMacです。
プラットフォームを"Android"に切り替えます。
"File" > "Build Settings..."> "Platform: Amdroid" > "Switch Platform"
VRサポートを有効にして、SDKリストにOculusを追加します。
"Player Settings" > "XR Settings" > "Virtual Reality Supported" > "Oculus"
Android SDKのAPIレベルを19以上に設定します。これを行わないとビルドに失敗します。
"Player Settings" > "Other Settings" > "Minimum API Level: Android 4.4(API level 19)"
VulKanを削除します。これを行わないと実機でアプリが起動せずに即落ちします。
"Player Settings" > "Other Settings" > "Graphics APIs: VulKan" > "-"ボタンでリストから削除
プラグインのインストール
Oculus向けのSDKとして、OVR Utilities Plugin (OVRPlugin)が利用できます。
Understand Oculus Integration Package Components | Oculus Developers
OVRPlugin単体でもインストールできますが、Oculus IntegrationをインポートすればOVRPluginもインストールされるようなので、今回はこちらの手順で追加します。
まず、Oculus IntegrationをAsset Storeで検索します。
上記のページで"マイアセットに追加する"をクリックします。
ログインしていない場合は、ログインを求められます。
UnityのMy Assetsを開くとOculus Integrationが追加されているので、ダウンロードします。
"Asset Store" > "My Assets" > "Oculus Integration" > "Download"
ダウンロードが完了したらインポートします。
"Asset Store" > "My Assets" > "Oculus Integration" > "Import" > ダイアログ上の"Import"
プロジェクトのAssets以下にファイルが展開されていればOKです。
ここまでの手順を実施すると、Package ManagerでOculus (Android)がインストールされていることが確認できます。開発を進める際のバージョン、依存関係に注意しておきましょう。
Oculus Questの設定
Oculusのスマートフォンアプリで開発者モードを有効にします。
開発者モードの設定画面では、トグルでONにするだけです。
USBケーブルでPCと接続すると、Oculus Quest側の画面でUSBデバッグの許可を求められます。
これでOculus Questでアプリを実行する準備ができました。
シーンの構成
基本的な構成
カメラトラッキングを行うだけなら簡単です。
プロジェクトフォルダ内の"Assets" > "Oculus" > "VR" > "Prefabs" > "OVRCameraRig"を配置します。デフォルトで配置されているCameraは削除します。
OVRCameraRigにアタッチされているスクリプトのOVR Managerに"Gear Vr Or Go"と"Quest"を選択するプロパティがあります。"Quest"に変更しておきます。
あとは、シーンを構成するオブジェクトを配置するだけです。今回はPlaneとクエリちゃんを配置します。
クエリちゃんアセットのライセンス規約はこちら。
ここまでで一度実機で動かしてみます。
実機インストール
Androidのビルドと同様に、実機(Oculus Quest)をUSB接続した状態で"Build And Run"を行えば、ビルドから実機インストールまでを行ってくれます。特に難しいことはありません。
Oculus Questを被るとクエリちゃんが表示されました。が、静止画だとVR感ないですね。
インストールしたアプリは、"ライブラリ" > "提供元不明のアプリ"から再実行できます。
長くなったので、続きは別の記事にします。